有縁な人たち

有縁うえんのすみか」づくりをすすめるなかで出会った、「縁」のあるさまざまな人をご紹介します。いろいろな方を少しずつ、ご紹介していきますので、お楽しみに。

NEW!西の京高校地域創生コースのみなさん

 2014年に西の京高校地域創生コース(当時1年生)のみなさんと、たんぽぽの家が協力して、六条地域を多くの人に知ってもらうために作成した冊子「六条人」が完成しました。作成過程の様子について話を聞きました。(写真左上から時計回りに 下川玖瑠実さん、橋本侑季さん、貝辻美羽さん、加藤沙奈さん、田中優希さん、川上心さん)

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(苦労したことは?)地域の人にインタビューをして、それを文字におこすのが大変でした。

(楽しかったことは?)印刷費をねん出するために、たんぽぽの家のバザーでお店を出しました。初めて出したお店にお客さんがたくさん来てくれて嬉しかったです。

(今後の展開は?)今二冊目の作成については検討中ですが、「次を期待しています」と言ってくれている人もいました

 作成には有縁のすみかに入居予定のメンバーも関わりました。メンバーからは「西ノ京高校は近いけど、今まで(生徒さんと)話をしたことがなかったから、一緒にやってて楽しかった」という感想も聞かれました。

宇尾野久美恵(うおの・くみえ)さん / たんぽぽの会運営委員

 たんぽぽの家との出会いは、宇尾野さんがたんぽぽの家の地域広報委員を引き受けてくださったことから始まります。ご自身が人との出会いを大切にする中で築いてこられたネットワークを生かして、有縁のすみか広報活動をはじめ、長年たんぽぽの家の活動に深く関わっていただいています。たんぽぽの家のボランティアと言えばこの人!宇尾野久美恵さんにお話を聞きました。

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「たんぽぽの家ってどんなところですか?」とよく尋ねられます。障害のある人がアートに特化した作品を作り、それの商品化を目指しているところ。また、介護やケアの問題を提起して国内外に発信しているところだと言っています。今度建つ「有縁のすみか」は、無縁の時代と言われている今の世の中で、障害のある人たちの生活空間だけではなく、地域の皆さんが気軽に立ち寄れ、お茶でも飲みながらお喋りの出来るような楽しい場所になれたらと思っています。

岡野豊(おかの・ゆたか)さん / 六条山自治会長

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過去40年以上大阪の高校で教員生活をしてやっと定年を迎えたと思ったら自治会会長の役が回ってきました。
そんな器ではないのですが、死ぬまでに地域に奉仕する仕事ぐらいはしておかなければならないと思い引き受け、今年で3年目です。

昔に比べて今は福祉行政は格段に整備されましたがそのシステムに血を通わせるのが私たち地域の責務です。私たちも加齢や病気・事故によってやがて障害者となる運命です。施設を作ればよいという問題ではないのです。健常者・障害者を区別して考えること自体がおかしいとは思いませんか? おせっかいでもいい、もっと周囲の人たちのことを自分のこととして考えようありませんか。

寺川真弓(てらかわ・まゆみ)さん / 染織作家

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たんぽぽの家とは手織りのボランティアの縁をいただいて17年になります。 今は気の向いたときに行ってギャラリーを見たり、おいしいものとの出会いを楽しんだりしています。 そして何よりメンバーやスタッフとのおしゃべりは、私にとって大切な時間です。

染め織りすることはひとりで集中する時間ですが、 ひとりの時間が長くなると心のバランスをとることが難しくなってきます。 そんなときに、たんぽぽに行っていろんな人と過ごしていると、自然に気持ちがほぐれて心がほっこりしてきます。 有縁のすみかがたくさんの人にとって、生きづらさを感じる日常のオアシスのように、ゆっくりやさしい気持ちを取り戻す場になることを心から願っています。

高山佳久(たかやま・よしひさ)さん / 一級建築士

1年半程前から建築プロデューサーの山本あつし氏と一緒に、「有縁のすみか」の設計のお手伝いをさせていただいております。 運営スタッフやメンバー、その家族を中心にさまざまな人を巻き込みながら「ここで何をするか?」ということを、徹底的に話し合っています。 先日、計画地において朝市が開催され、地域の方たちとの交流が生まれています。たくさんの「縁」が生まれ、愛される建物となるよう、これからもみなさま方にご意見、ご協力いただきながら、「有縁のすみか」を具現化していきたいと考えています。 いつも楽しく、まじめで礼儀正しいHさん。大きな体と大きな車いすで大人の意見をくれるKさん。オシャレで青春まっさかりのK君。おちゃめで語りが素敵なAちゃん。そんな個性豊かなメンバーたちが住む場所です。 障害の有無、世代の違いを超え、誰もが「縁」で繋がる場所になる予定です。地域のみなさま、ぜひこの空間をシェアしてください。

山本あつし(やまもと・あつし)さん / 建築プロデューサー

「ひとりで生きていく人生なんてつまらない!」

僕はそう思います。 他人と共に生きていくには、煩わしいことだってあるでしょう。 いや、むしろそんなことの方が多いのかもしれない。 でも、だからこそ人はなんとかしようとするし、 ひとりで答えが出ないなら誰かに手伝ってもらえばいいんです。 様々な「縁」に恵まれ、つながりあいながら、 時には絡まりあい、もがきあいながら生きていくこと。 それこそが人生の醍醐味なのではないでしょうか? いま僕たちがつくっているのは「建物」ではなく、 そんな人と人との「関係性」なのです。